【Excel】セル参照形式(A1・R1C1)の特徴
Microsoft Excelを使用する際に、セルを指定・参照する方法が2種類あることはご存じですか?
- A1参照形式
- R1C1参照形式
アルファベットと数字の組み合わせであることには変わらないのですが、それぞれに特徴があります。
オプションでいつでも変更できますし、参照するための記述方式が違うだけなので、変更しても内部のデータには影響ありませんが、それぞれの特徴を踏まえて使うようにしましょう。
A1参照形式
横軸(列)をアルファベットで、縦軸(行)を数字で表現します。
一番左上のセルが”A1″となり、横方向に進むと”B1″・”C1″・”D1″・・・となります。縦方向に進むと”A2″・”A3″・”A4″・・・となります。
Excelを使用する際、概ね、こちらの設定になっていると思います。
メリット
列=アルファベット、行=数字で表現されるので、どちらを示しているかが直感的に分かりやすいと、いうメリットがあります。
デメリット
半面、列が増えたときの表現が・・・”Y”・”Z”・”AA”・”AB”・・・(アルファベット進数?とでも言うのでしょうか)となるため、どのくらいの列数があるのか直感的には分かりにくい面があります。
また「行列」という言葉と紐づけようとすると、行と列の表現順が逆なので、かえって混乱するかもしれませんね。
相対参照・絶対参照
相対参照は、参照先のセルをそのまま記述すればよく、絶対参照にする場合は行・列それぞれに”$”を付けます。(片方だけ絶対参照にすることもできます)
//C2から1つ上のセルを相対参照する場合
=C1
//C2から1つ上のセルを絶対参照する場合
=$C$1
//C2から1つ下、2つ右のセルを相対参照する場合
=E3
//C2から1つ下、2つ右のセルを絶対参照する場合
=$E$3
R1C1参照形式
縦軸(行=row)をR、横軸(列=column)をCに続く数字で表現します。
一番左上のセルは”R1C1″となり、横方向に進むと”R1C2″・”R1C3″・”R1C4″・・・となります。縦方向に進むと”R2C1″・”R3C1″・”R4C1″・・・となります。
メリット
「行列」に馴染みがあると、縦と横の関係性が分かりやすく、どのセルを表しているかが分かりやすいでしょう。
また、例えばマクロや外部プログラムでセルを参照する場合には、共に数値で表現できたほうが何かと都合が良かったりします。(特に、セルを移動しながら繰り返しのループ処理をする場合など)
もちろん、プログラム内でアルファベットによるループもできたりしますが、数値でのループ処理に比べると、可読性は落ちてしまいますね。
デメリット
セルの表現が長くなってしまいがちではあります。
またメリットの反面、「行列」に馴染みがないとRとCがそれぞれ縦横のどちらをさしているかはわかりにくい場合があるかもしれません。
相対参照・絶対参照
相対参照は、参照元からの移動量で指定します。絶対参照の場合は、参照先のセルをそのまま記述します。A1参照形式とは逆ですね。
//R2C3から1つ上のセルを相対参照する場合
=R[-1]C
//R2C3から1つ上のセルを絶対参照する場合
=R1C3
//R2C3から1つ下、2つ右のセルを相対参照する場合
=R[1]C[2]
//R2C3から1つ下、2つ右のセルを絶対参照する場合
=R3C5
参照形式の変更
“A1参照形式”と”R1C1参照形式”の特徴、メリット、デメリット、参照について解説しました。
データに直接的な影響はありませんが、使いやすさはそれぞれなので、使いやすいほうを使用しましょう。