新しいOutlookの使い勝手を整える

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メールクライアントのアプリケーションは色々ありますが、以前からWindowsに搭載されているOutlookを使用している方も多いと思います。

そんな中、Windows10/11に搭載されている新しいOutlook(Outlook for Windows)はメール作成がインラインになったり、スレッド形式で表示してくれたり、と人によっては使いやすい面もありますが、昔ながらのユーザーにとっては使い勝手が変わってしまって戸惑うこともしばしば…。

いくつかの設定を見直すことで以前のような操作感にできる部分がありますので、その方法を紹介します。

「新しいOutlook」とは?

“Outlook”は、Microsoftのメールクライアントとして以前からありますが、2024年以降、Windows OSのプリインストールアプリケーションとして「Outlook for Windows」という新しいOutlookが入っています。

新しいOutlookとOutlook(classic)のメニュー表示

環境によっては単に「Outlook」や「Outlook(new)」と表示されます。

少し前から、Windowsのプリインストールソフトとして「メール」や「People」などが実装されていたのはこの布石だった、ということですね。

一方で、Office付属アプリケーションの一つとしてあった以前からのOutlookについては「Outlook(classic)」として提供されています。

従来のOutlookとの違い

同じOutlookという名前のアプリケーションではありますが、以前からのものと新しいものでは大まかには次のような違いがあります。

Outlook for WindwosOutlook(classic)
無償/有償無償(一部、広告表示あり)有償(Office付属ソフト)
アプリコンセプトウェブ版Outlookがベース従来ベース
特徴シンプルな機能で操作が簡単メニューや設定項目が多くカスタマイズしやすい
ターゲット初心者、ライトユーザー向きヘビーユーザー、自分なりに設定カスタマイズしたい人向き

新しいOutlookはOS付属の無償ソフトとして、Windows OSであればだれでも使用できますが一部に広告が表示されたりします。

新しいOutlookの広告表示例

メールクライアントとしてメール送受信する機能としては当然ながらどちらも備えていますので、現時点(2025年12月)では好みに応じてどちらを使用してもよいと思います。

ちなみにアイコンもちょっと違っています。

2つのOutlookのアイコン

左が新しいOutlook for windows、右がOutlook(classic)です。

設定変更のポイント

筆者なりに新しいOutlookを使用してみて「元のままで良かったのにな~」と思った点について、設定変更による調整を行ったので紹介します。

メール作成を別ウィンドウで開く

Outlook for Windowsでは、新しいメールの作成や返信を行おうとするとインライン表示となりタブで切り替えるような画面になります。

メールウィンドウのインライン表示

「インライン表示」とは、同じウィンドウの中に新規作成の画面などが表示される状態のことです。

ウィンドウが変わらないのでこれもいいかもしれませんが、別のメールを見た後に作成の表示に戻すのが面倒だったり、別のファイルを開くときはOutlookのウィンドウごと切り替えないといけなかったりするので、使い勝手がイマイチ…と感じることもあります。

そこで、メール作成はポップアップの別ウィンドウを開くようにしましょう。

設定ウィンドウを開く

Outlookの右上にある歯車のアイコンをクリックして設定ウィンドウを開く

ウィンドウ右上の歯車アイコン
[メール]の[作成と返信]を選択する

左ペインのメニューから[メール]>[作成と返信]を選択し、右ペインをスクロールして「ポップアウト設定」を表示する

メール>作成と返信を選択
ポップアウト設定を変更する

「ポップアウト設定」で[新しいウィンドウにポップアップ表示する]を選択して保存する

ポップアウト設定を変更

上記設定を行うことで、メールの作成や返信を行うときに、インライン表示ではなく別ウィンドウで表示されるようになります。

作成するメールが別ウィンドウで開く

自動優先振り分けを行わない

最近はAIという名の何かしらのロジックで、メールの内容を大まかに判断して優先度が高そうなものなどを振り分けしてくれる機能があります。

優先とその他の自動振り分け

Gmailなんかも自動でラベルを付けてくれますね。

ただ、勝手に振り分けられても困ることもあるかもしれませんので、この機能をオフにすることができます。

設定ウィンドウを開く

Outlookの右上にある歯車のアイコンをクリックして設定ウィンドウを開く

[メール]の[レイアウト]を選択する

左ペインのメニューから[メール]>[レイアウト]を選択し、右ペインに「優先受信トレイ」を表示する

自動分類の設定を変更する

[メッセージを分類しない]を選択して保存する

複数のメールアカウントを使用している場合、「優先受信トレイ」の設定はアカウント毎に設定してください。

これで、自動振り分けはされなくなります。

分類設定しない受信トレイ

メールのスレッド(グループ)表示をやめる

仕事のメールなどで何度も返信しあうようなときに、以前のメール内容を確認することもよくあることだと思います。

そんな時、メールのスレッド(グループ)表示は、関連するメールをひとまとめにしてくれるので便利である一方、メール同士の時系列がよくわからなくなってしまい、全体を把握しづらいと感じることもあります。

特に業務用のメールであればいろんな話題が同時並行で進んでいきますので、1つのメールに複数の話題が盛り込まれている場合もありますし、話題の前後関係も結構重要だったりしますね。

そこで、スレッド(グループ)表示をしないように変更することができます。

設定ウィンドウを開く

Outlookの右上にある歯車のアイコンをクリックして設定ウィンドウを開く

[メール]の[レイアウト]を選択する

左ペインのメニューから[メール]>[レイアウト]を選択し、右ペインに「メッセージをまとめて表示」を表示する

メッセージリスト設定を変更する

[メッセージをグループ化しない]を選択して保存する

これで、メールが時系列(あるいはユーザー指定の並び順)で並ぶようになります。

まとめ

新しいOutlookの設定変更方法をいくつか紹介しました。

Outlook(classic)に比べてカスタマイズ性は低いとされていますが、使い勝手という点ではほかにも設定変更できるポイントがいろいろあります。

毎日のように使うメールクライアントですから、用途やスタイルに応じて設定を変更することで、日々の作業効率を上げていきましょう。

ABOUT ME
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理系大学卒業後、音楽の専門学校へ。ギター・ドラムでの音楽活動を経て、30歳手前でプログラマーへ転身。
ウェブシステム・スマホアプリ・マクロツールなど様々な受託開発を経験した後、メーカー企業で業務アプリケーションの開発に携わる。45歳を過ぎて独立、グローナレッジ設立。
応用情報処理技術者、ウェブデザイン技能検定3級、色彩検定2級、日商簿記2級。登山は富士山経験あり、マラソンはハーフ1h58m。
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