【Excel】交互に行の背景色を変える

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データの発表やプレゼン時の資料提示など、表の見た目も大事になってくる場面があります。

そんなとき、行を見やすくするために背景色を交互に変えることはよくあると思いますが、途中で背景色が上手く設定できておらず、中身よりもそちらに気を取られてしまっては勿体ないですね。

今回は、行ごとに背景色を自動で設定するテクニックを紹介します。

交互に行の背景色を変える

罫線だけの真っ白な表だと、例えば、横に大きな表では目的の行を見失いがちです。

そんな時に、交互に行の背景色がついていると、比較的見やすくなると思います。

背景色が交互に設定された表

もっとも、行数が少なければ1行ずつ背景色を設定してもいいのですが、

行を増やした時にまた設定しないといけない…。

行を入れ替えると、背景色がずれる…。

となってしまうことも良くある話です。

自動で背景色を設定する

そんな時は「条件付き書式」を使って、自動で背景色を設定するようにしましょう。

対象範囲を選択する

背景色を設定したい範囲を選択します。

対象範囲を選択
条件付き書式を指定する

範囲を選択した状態で、[条件付き書式]>[新しいルール]を選択します。

条件付き書式から新しいルールを選択
数式を設定する

表示されたダイアログから「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、ルールに次の式を入力します。

=MOD(ROW(),2)=0

数式にMOD(ROW(),2)=0を入力
書式を設定する

[書式]ボタンから好きな背景色を設定します。

書式を設定

すべて入力したら[OK]を押します。

交互に背景色が設定

これで、自動で交互に背景色が設定されるようになりました。

行自体を[切り取り]&[挿入]で入れ替えたり、空行を途中に追加したりしても、個別に背景色を設定し直す必要はなく、自動で背景色がつくようになっています。

行を入れ替えても大丈夫

書式設定の範囲を超えてしまうと、当然ながら背景色は設定されないので、必要に応じて範囲を修正してください。

数式の解説

設定方法としては以上なのですが、折角なので仕組みについて解説します。

ポイントはルールに指定した数式です。

MOD関数は第2引数に指定した値で、第1引数に指定した値を除算(割り算)したときの余りを返します。

またROW関数は、引数を指定しなければ、そのセル自身の行番号を返します。

つまり、”自身の行数÷2の余り”なので、行ごとに交互に”0″か”1″が取得できます。

1行目なら”1÷2の余り=1″

2行目なら”2÷2の余り=0″

3行目なら”3÷2の余り=1″…というようになります。

さらに、書式設定するセルを決定するルールとして最後に”=0″を記載していますので、”自身の行数÷2の余りが0“の行に対して背景色を設定することになり、結果として、1行おきに指定した書式が設定されることになります。

書式の設定次第で、背景色でなく文字の色を変えることもできます。

設定方法の応用

上記の方法で基本的な設定ができますが、同様の方法を少し応用して組み合わせることで、次のような設定をすることができます。

交互に異なる背景色を設定する

書式の設定は同じ範囲に対しても設定することができるので、例えば、交互に異なる背景色を自動設定することもできます。

交互に背景色を自動設定

具体的な方法としては、まず、同じ範囲(適用先)に対して異なる背景色を設定したルールを作ります。

同じ範囲に対して条件付き書式ルールを2つ作る

上で紹介した手順を2回繰り返せば、同じ範囲に複数のルールを作ることができます。

この時、片方の数式末尾の条件を”=0″とし、もう片方の数式は”=1″とします。

片方は数式末尾の条件を=0にする
もう片方は数式末尾の条件を=1にする

こうすることで、各行が交互に条件に当てはまることになり、交互に異なる書式が適用されることになります。

2行より多い繰り返しをする

ここまでは交互に背景色が変わるような設定を紹介しましたが、例えば3行1セットで書式を自動設定することもできます。

青背景・赤背景・赤文字の3行を繰り返す

この時もひとつ前の応用と同じように、同じ範囲(適用先)に対して異なる書式を設定したルールを3つ作ります。

同じ範囲に対して条件付き書式ルールを3つ作る

数式の入力でMOD関数の第2引数に3を指定し、また数式末尾の条件を”=0″と”=1″と”=2″の3パターン指定します。

MODの第2引数に3を指定し、数式末尾の条件を0,1,2の3パターン用意

こうすることで、自身の行数÷3の余りが”0″の行、”1″の行、”2″の行の3パターンの書式が繰り返し適用されることになります。

同様の考え方で設定をすれば、3行ごとに背景色をつけたり、4行や5行の繰り返しパターンを作ることもできますね。

まとめ

数式を使って、行ごとに書式を設定する方法を紹介しました。

また応用例で解説したように、基本的な考え方は同じままでも、複数の書式や条件の組み合わせで色々なパターンを作ることができます。

手動で背景色を設定する手間を省くことができるようになりますので、頻繁に行の追加・削除があったり、行の入替が発生したりするような場合は、ぜひ活用してください。

ABOUT ME
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理系大学卒業後、音楽の専門学校へ。ギター・ドラムでの音楽活動を経て、30歳手前でプログラマーへ転身。
ウェブシステム・スマホアプリ・マクロツールなど様々な受託開発を経験した後、メーカー企業で業務アプリケーションの開発に携わる。45歳を過ぎて独立、グローナレッジ設立。
応用情報処理技術者、ウェブデザイン技能検定3級、色彩検定2級、日商簿記2級。登山は富士山経験あり、マラソンはハーフ1h58m。
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