ZIP圧縮には容量制限がある!?
ZIP圧縮は広く使われているファイル圧縮形式の一つで、Windows10以降であれば標準で圧縮・解凍の機能が備わっています。メール添付などにも良く使われますが、容量制限による圧縮エラーがあることは意外と知られていません。
「何故かZIP圧縮がうまくいかない」「解凍したらファイルが壊れてる」という時は、下記の内容を確認してみましょう。
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ZIP圧縮の最大容量は?
ZIP圧縮は、圧縮前の容量は最大4GB、圧縮後は2GB以下になるデータしか正常に圧縮することができません。
仮に4GBを超えるファイルを圧縮した場合、一見、圧縮ファイルが作成されて成功したように見えますが、解凍してみると中身が壊れてまともに開けなくなります。
もともとZIPは圧縮率がそれほど高くはないので、圧縮前の4GB制限よりも圧縮後の2GB制限に引っかかるほうが多いかもしれませんね。
ファイル圧縮時の注意点
この場合に気を付けないといけないのは、圧縮に失敗してもzipファイルが出来上がって成功したように見えるという点。
どんな圧縮形式の場合でも、圧縮ファイルを作成した際は必ず一度解凍してみて、正常にファイルが開けることまで確認するようにしましょう。
圧縮後に元ファイルを削除してメールで送ったらファイルが壊れていて開けなかった、なんてことになってしまってはどうしようもありません。
大容量ファイルを圧縮するには?(Win)
では、ZIPでは圧縮できないような容量のデータはどうやって圧縮したらよいでしょう?
Windowsであれば「7-Zip」が使いやすいのではないかと思います。
ZIP圧縮に比べて圧縮率も高く、しかも早い、対応可能な容量は16,000,000,000 GBということで現状のIT業界的には実質無制限といってよいでしょう。オープンソースなので無料で使用することができます。
圧縮・解凍するにはアプリケーションのダウンロード・インストールが必要なので、誰でも使えるというわけではないですが、それなりの容量のデータを扱うような業務・業種の方であれば、導入するのに支障はないと思います。
もちろん、フリーソフトの導入に不安がある場合や、企業としてフリーソフトの使用がNGの場合もあると思います。
そういったときは大手メーカーから有償ソフトも販売されているので、そういったものの購入を検討しましょう。
大容量ファイルを圧縮するには?(Linux)
Linux系であれば、「gzip」や「bzip2」なんかが良く使われるのではないかと思います。ただしこのコマンドは複数ファイルのアーカイブには対応していないため、実際に使う際は複数のファイルをアーカイブ化する「tar」コマンドと併用するのが一般的です。
//圧縮
tar -czvf directory.tar.gz target_directory
//解凍
tar -xzf directory.tar.gz
上記コマンドは「tar」と「gzip」を同時に実行していますが、分けて実行することも可能です。
ここではlinuxのコマンドについては割愛しますので、詳しくは各コマンドのマニュアルを参照してください。
近年は大容量のデータをやり取りする機会も増えています。最適な方法を探しておきましょう。
パスワード付きZIPによるデータ共有の危険性
なお、ファイルの受け渡しなどで使用されるZIP形式ですが、パスワード付きZIPをメールで送る方法=所謂”PPAP”についての危険性を下記ページにて解説しています。
“PPAP”でのデータ共有を行っている方は、一読してみてくださいね。