“Cドライブ”とは?~だいたい伝わるIT用語解説
WindowsのPCを日常的にある程度使っている方なら、”Cドライブ“と言われたときに
内蔵ハードディスク(※)のこと?
とか、あるいはもうちょっと慣れた方なら
OSが入っているストレージのことでしょ。
といった認識はされているかと思います。
続きのストレージが(例えば)Dドライブであったり、USBメモリや追加ストレージがさらに続くEドライブであったりすることにも気づくでしょう。
今回は、Windows PCにおけるCドライブについて解説します。
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ドライブとは?
Windows PCでドライブと言えば、大まかには「データの読み書きを行うための装置」ということになります。
パーソナルコンピューター(PC)が市場に出始めて以降、
- フロッピーディスクドライブ(FDD)
- MOディスクドライブ
- CD-ROM/DVD-ROMドライブ
- ハードディスクドライブ(HDD)
- USB(メモリ)フラッシュドライブ
- Blu-rayドライブ
- ソリッドステートドライブ(SSD)
といった具合に、時代に応じた様々なメディアを用いてデータの読み書きを行ってきました。
ペラッペラの5インチフロッピーディスクは触るのが怖かったですね。またつい最近、もっと大きな8インチフロッピーディスクがあったことを知って驚愕しました。(下図左が5インチ、右が8インチ)
そしてドライブは通常、接続されている順にAドライブ、Bドライブ…とアルファベット1文字の「ドライブレター」を割り当てて識別しています。
となると、Cドライブは3番目のドライブということになりますね。
…AドライブとBドライブはどこへ行ったのでしょう?
実は「A」も「B」もあった
PCが出始めた当初は大容量の記録媒体は大変高価だったため、今のようなPC内蔵のストレージは一般的ではありませんでした。
では、どうやってアプリケーションを動かしていたかというと、PC本体のドライブにメディア(フロッピーやCD-ROMなど)を入れて、都度そのメディアからアプリの読み込みを行って動かしていました。
音楽を聴こうとしたときに、カセットテープやCDを入れ替えていたようなものですね。
そして更に言えば(内蔵ストレージが無いので)当然、OSもドライブから常に読み込みながら動作していたわけです。
そのため、PC本体にはOSとアプリケーションの読み込みを行う2つのドライブが常設されるようになりました。
それがAドライブ・Bドライブです。
Cドライブは内蔵ストレージのこと
その後、本体内蔵のストレージが標準的に装備されるようになったため、A・Bに続く3番目のドライブ=Cドライブとしたのです。
今では標準でA/Bドライブを備えているPCは市場に無いと思いますが、そのまま慣習的に内蔵ストレージはCドライブとして、追加されるドライブはD以降のドライブレターが指定できるようになっています。
OSインストールドライブを意味することも
上記のように内蔵ストレージであるCドライブが標準的な装備になったとはいえ、その当時、まだまだストレージの容量はそこまで多くはありませんでした。
そのため、OSをCドライブにインストールし、アプリケーションはAドライブとBドライブを使用して動かすようになります。
大容量のシミュレーションゲームなんかだと、何十枚ものディスクを入れ替えることに…。
そういった背景もあり、今でもCドライブと言ったときに、特にOSインストールドライブを指していることがあります。
そういった場合は大抵、内蔵ストレージが2つに分けられていて、OSはCドライブに、その他のアプリケーションやデータはDドライブに、といった使われ方をしていますね。
OSのインストールドライブと、アプリケーションやデータのドライブを分けておくことは、
- OSをリカバリーするときに、アプリケーションやデータに影響がない
- ドライブが物理的に分かれていれば故障時のリスク分散になる
- バックアップの単位が明確になる
- 役割に応じたメディアを選択できる(アクセス頻度の高いCドライブはSSD、容量をたくさん使用するDドライブは安価なHDD、など)
といったようなメリットもありますので、これからPCやサーバーを購入する場合などは、ドライブごとの役割に応じた使用方法を決めておくのが良いでしょう。
もちろん、使い方によっては管理が煩雑になるなどのデメリットもあります。十分に検討してから使い分けするようにしましょう。
まとめ
PCの歴史的な背景なども色々ありましたが、とりあえずは「OSが入っている重要な内蔵ストレージ」と覚えてもらえれば、間違いないかと思います。